最近、ゴルフの後に肘がズキズキして、仕事中でも痛みが気になりませんか?
結論をいうと、ゴルフ肘は適切な対処をすれば十分に改善できる可能性があります。
実は…日頃のケアを怠ると慢性化することもあるため、放置は危険です。
この記事では、ストレッチの専門家が対処法から予防策まで詳しく解説します。
…………………………………………………………
目次(Contents)
1. 対処法
ゴルフ肘は、肘の内側にある腱付着部に負荷がかかって炎症が起きている状態を指します。
デスクワークが中心で仕事の合間にゴルフを楽しんでいる場合や、長時間のパソコン使用で肘や手首を酷使している場合にも起こりがちです。
「めんどくさい」と思って放っておくと症状が悪化してしまうこともあるため、対処は早ければ早いほど効果的です。
痛みが強い場合は安静が最優先
まず、痛みが強いときは無理をせず、肘周辺を休ませましょう。
仕事が忙しくても、休息は回復への近道です。また、デスクワーク中は腕をまっすぐ伸ばし、肘に負担をかけない姿勢を意識してください。
肘掛けがある椅子やクッションなどを活用し、肘にかかる圧力を軽減します。
アイシングや温め方の使い分け
急性の炎症が起きている時期は氷水や保冷剤を使ったアイシングが効果的です。
一方、慢性的な痛みに移行している場合や、炎症のピークを過ぎた後は温めて血行を良くすることも大切。
いずれにしても、アイシングは1回につき15〜20分を目安にし、患部を冷やしすぎないように注意しましょう。
温めるときは、蒸しタオルや温熱シートなどを活用し、入浴時に患部をゆっくりマッサージすると効果的です。
肘周辺のストレッチで可動域を確保
ゴルフ肘の原因のひとつに、前腕から肘にかけての筋肉や腱が固くなることで起こる負担の増大があります。
デスクワーク中やゴルフ後は、軽めのストレッチをこまめに行いましょう。
具体的には、手首をゆっくり反らすストレッチや前腕をねじるストレッチなどが効果的。
強い痛みを感じる場合は中断し、痛みが和らいだタイミングで行うのがポイントです。短時間で済むので「めんどくさい」を最小限に抑えられます。
テーピングやサポーターの活用
スポーツショップやネットで購入できる肘用サポーターを利用するのも対処法のひとつです。
痛みが強いときはテーピングで患部をサポートし、肘の内側に負荷が集まらないように工夫しましょう。
サポーターは付け外しが簡単で、痛みのある部分を安定させることで痛みを和らげます。
ただし、長時間の使用は筋力低下や血行不良を引き起こす場合もあるので、適度に外して様子をみることが大切です。
痛み止めの塗り薬や内服薬
市販の痛み止めを一時的に使う方法もあります。
ただし、痛み止めは症状を抑えるだけで根本原因を解決するわけではありません。
痛みが続くようなら、医療機関へ相談することを念頭に置きましょう。
2. 原因
ゴルフ肘(内側上顆炎)は、前腕の屈筋群と呼ばれる筋肉が肘の内側にある骨へ付着する部分に繰り返し負荷がかかることで炎症が起きる状態です。
「ゴルフ肘は治らない?」と思っている方もいるかもしれませんが、正しい知識を得れば回復を期待できます。
ここでは、原因を知ることで、なぜ再発しやすいのか、なぜ慢性化しやすいのかを理解していきましょう。
フォームの乱れや過度な練習
ゴルフのスイングは腕から手首、さらには肩や腰まで連動した複雑な動作です。
フォームが乱れたり、過度の練習を続けたりすると、一部の筋肉や腱に負担が集中しやすくなります。
特に仕事の合間に急いで練習する方や、休日にまとめて長時間プレーする方は要注意。
しっかりとしたフォーム指導を受けるだけでも、ゴルフ肘のリスクは大きく下がります。
デスクワークでの同じ姿勢・反復動作
デスクワーカーは、パソコンでのタイピングやマウス操作など、肘や手首を酷使しがちです。
常に肘を曲げたまま固定する姿勢が続くと、血流が悪くなり筋肉や腱に柔軟性がなくなります。
ここにゴルフなどで急激な負荷が加わることで炎症が起きやすくなるのです。
筋力不足や柔軟性の欠如
肘周辺や前腕部の筋肉が弱い、あるいは硬いと、わずかな負荷でも炎症を起こしやすくなります。
ストレッチや適度なトレーニングを怠ると、筋肉は凝り固まってしまいます。
とくに30代以降は筋力や柔軟性が急速に落ちやすいため注意が必要です。
短期間での無理なリハビリ
ゴルフ肘を一度発症し、痛みが引いたからといってすぐに練習量を戻してしまうと、再度痛めるリスクが高まります。
関節や腱の回復は筋肉よりも時間がかかることが多いため、たとえ症状が緩和しても段階的な復帰を心がける必要があります。
3. 予防
ゴルフ肘を防ぐためには、「根本的な改善」と「日常的なケア」が欠かせません。
痛みがある場合は対処が最優先ですが、再発防止や未然の予防にこそ力を入れたいところです。
以下では、デスクワーカーが日常の中で取り入れやすい予防策を解説します。
正しいフォームの習得
何よりも大切なのは、ゴルフスイングのフォームを正しく身につけることです。
ゴルフスクールでプロの指導を受ける、あるいはスイングを撮影して自分で確認するなど、客観的な視点でフォームを見直しましょう。
少しの誤差が肘の内側への大きな負担につながるケースも珍しくありません。
こまめなストレッチとウォーミングアップ
ゴルフプレー前はもちろん、デスクワーク中にも休憩時間を使って簡単なストレッチを行いましょう。
前腕屈筋群を中心に、手首から肘、肩にかけて軽く伸ばすだけでも負担は大きく減ります。
関節や筋肉を温め、可動域を広げておくことで、スイングや日常動作の際に余分な力が入らずに済むのです。
作業環境の見直し
職場や自宅のデスク環境が肘に負担をかける姿勢を生み出しているケースは多いです。
肘掛けの高さを調整する、モニターの高さを目線よりやや下にする、マウスやキーボードの位置を肘と平行にするといった工夫をしてみてください。
ほんの少しの調整でも、肘や手首への負担が格段に減ります。
筋力トレーニングの導入
ゴルフ肘予防には筋力アップも効果的です。特に前腕屈筋と伸筋、そして上腕の筋肉を強化することで、肘への負担を分散できます。
ダンベルやゴムバンドを使ったトレーニングは手軽に始められるうえ、適度に筋力をつけることでゴルフのパフォーマンス向上にもつながります。
休息と睡眠の徹底
「忙しくて寝る時間が足りない」という方も多いかもしれませんが、睡眠不足は疲労回復を遅らせ、結果として炎症のリスクを高めます。
身体の修復には睡眠が欠かせません。
定期的な休息日を設け、十分な睡眠を確保することで筋肉や腱をしっかりと回復させましょう。
4. 継続するためのコツ
健康への投資意識が高いデスクワーカーでも、いざ実践となると「めんどくさい」「忙しくて時間がない」と挫折しがちです。
そこで、負担を最小限にして継続するためのコツをまとめました。
スケジュールに組み込む
ストレッチやトレーニングは、意志だけに頼らずスケジュールに組み込むのが一番です。
例えば、朝の出勤前や昼休み、就寝前など、ルーティンにしてしまえば忘れにくくなります。
5分や10分だけでも必ず時間をとるようにしましょう。
専用サービスの活用
「自分ひとりだと長続きしない」という方は、専門のパーソナルストレッチや整体院を利用してみるのも良い手です。
プロのサポートを受けることで、正しいストレッチのやり方を学べるだけでなく、モチベーションも維持しやすくなります。
施術を受ける頻度は人それぞれですが、月1〜2回のメンテナンスで体調が大きく変わる方も少なくありません。
数値化・見える化の工夫
ゴルフスコアや仕事の生産性など、自分のパフォーマンスを記録しておくことで、継続のモチベーションが高まります。
たとえば、スマホのヘルスケアアプリやゴルフスコア管理アプリなどを活用し、痛みの度合いやラウンド後のスコアを記録しましょう。
継続してケアを行うことで「痛みが減った」「スコアが向上した」という結果が得られれば、自然とやる気が出るはずです。
短期目標とご褒美
長期的なケアやトレーニングは、途中で挫折しやすいものです。
そこで、1週間や1か月の短期目標を設定し、達成したら小さなご褒美を用意しましょう。
好きなグルメを楽しむ、ちょっとした買い物をするなど、日々のストレスを上手に発散しながら続けることがポイントです。
5. どうしても解決できない場合は早めに専門家へ相談
「ゴルフ肘は治らない?」と感じるほど痛みが長引いたり、自己流の対処で改善が見られない場合、早急に専門家へ相談しましょう。
仕事のスケジュールが立て込んでいる中で放置してしまうと、さらに悪化するリスクもあります。
医療機関(整形外科など)の受診
腱の炎症や関節の異常など、原因がはっきりしない場合は整形外科の受診が第一候補です。
レントゲンやMRIなどの画像検査で骨や軟骨の状態を確認し、正確な診断を受けることで、リハビリや薬物療法の方針が決まります。
整体やカイロプラクティック
骨格の歪みや姿勢の悪さが原因で肘に負担がかかっているケースもあります。
整体やカイロプラクティックでは、全身のバランスを整え、自然治癒力を引き出すアプローチが可能です。
デスクワークで姿勢が崩れがちな方や、肩こり・腰痛も併発している場合は検討してみる価値があります。
ストレッチの専門家
ゴルフ肘対策として、プロのストレッチ指導を受けるのも効果的です。
トレーナーやパーソナルストレッチ専門の施設であれば、一人ひとりの体の癖を分析し、最適なストレッチやエクササイズを指導してもらえます。
「めんどくさい」と感じる人ほど、定期的に通うことで自己流では得られないケアの質を体感できるでしょう。
まとめ
・対処法
- 痛みが強い時はまず安静を優先し、アイシングやサポーターを活用
- ストレッチで肘や前腕の可動域を維持
- 痛み止めは一時的な手段なので症状が改善しない場合は早めの受診を
・原因
- フォームの乱れや過度な練習による肘内側への負担
- デスクワーク特有の姿勢や反復動作が筋肉を硬直化させる
- 筋力不足や柔軟性欠如も要因の一つ
・予防
- 正しいフォームの習得と日頃のストレッチ・ウォーミングアップ
- 作業環境を整えて肘への余計な負担を軽減
- 筋力トレーニングと十分な休息を心がける
・継続するためのコツ
- スケジュール化し、専門サービスの活用でモチベーションを維持
- 数値化・見える化をして成果を実感
- 短期目標とご褒美で挫折を防ぐ
・どうしても解決できない場合は早めに専門家へ相談
- 医療機関(整形外科など)での適切な検査・診断
- 整体やカイロプラクティックで姿勢や骨格の調整
- ストレッチ専門家による個別指導
ゴルフ肘は「治らない」と断言されるほど絶望的な症状ではありません。
正しい知識を身につけ、適切な対処と予防を徹底すれば、仕事もゴルフも痛みから解放された快適な日々を取り戻すことは十分に可能です。
特にデスクワーカーの方は「時間を効率的に使いたい」「健康や生産性向上に投資したい」という意識が高いはず。
であれば、専門家の力を積極的に借りるのも合理的な選択肢といえます。
「めんどくさい」対策こそプロに任せれば、あなたの貴重な時間と余計なストレスを大きく節約できるでしょう。
ぜひ本記事を参考に、自分に合った方法でゴルフ肘を克服し、より充実した生活を送ってください。