【トレーナー監修】自律神経を整える方法は?ストレッチの専門家が5つのポイントを解説!

近年、多忙な生活やストレスの増加で、自律神経が乱れて体の不調を感じる人が増えているように思います。
結論をいうと、日常生活のほんの小さな工夫から自律神経を整えることができます。

実は朝起きた瞬間から疲れが抜けず、何となく気力が出ない…。といった悩みを抱える方は少なくありません。
この記事では、ストレッチ専門家が自律神経を整える方法から予防策まで詳しく解説するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

監修トレーナー
タラケン@tarakenko

▼出張整体ストレッチ東京 代表
ダイエット検定の元試験官であり、世界13ヶ国以上の国籍、1~82歳の幅広い世代を担当。

▽所有資格
・日本ダイエット健康協会認定 生活アドバイザー
・日本ダイエット健康協会認定 プロフェッショナルアドバイザー
・日本ダイエット健康協会認定 ダイエットインストラクター
・日本ダイエット健康協会認定 コーディネーター
・MGA認定 コアバランスストレッチ
・国際ライセンス ITEC認定 解剖生理学

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1.自律神経を整える方法

自律神経の乱れが気になるときに、まず日常生活のほんの小さな工夫でできる方法を知っておくと安心です。そこで本章では、実践しやすく・効果が期待できる「5つのポイント」をストレッチの専門家の立場からわかりやすく解説します。ちょっとした時間に取り組めるものが多いため、まずはできそうなものを一つ選んでみてください。

1-1. 深呼吸と簡単なストレッチを組み合わせる

自律神経を整える上で、呼吸法とストレッチは切っても切れない存在です。まずは、腹式呼吸からはじめてみましょう。以下の手順がおすすめです。

1.鼻からゆっくり息を吸う

おへそを意識しながら、できればお腹がふくらむ感覚を持つ。4~5秒かけて吸うのが理想的。

2.口からゆっくり息を吐く

息を吐くときは6~7秒かけるイメージで。お腹をへこませるようにして吐き切る。

さらに、肩や首のストレッチを軽く合わせるのも有効です。首をゆっくり回したり、左右の肩を交互に回す程度でも、肩まわりの血流がよくなり、自律神経のバランスが整いやすくなります。

1-2. 「自律訓練法」を取り入れてみる

名前は少し固いイメージですが、「自律訓練法」はドイツのシュルツ博士が開発したリラクゼーション法です。手や足の温度や感覚をイメージすることで、心身のリラックス状態をつくりやすくします。具体的には、以下のような手順で行います。

1.リラックスできる姿勢になる

床や椅子に座り、背もたれやクッションを使って力を抜く。

2.手足の重さや温かさをイメージ

「両手両足が重たく、温かくなってきた」と頭の中で繰り返す。

3.ゆっくりと呼吸

腹式呼吸を続けながら、手足の重さと温かさに意識を集中させる。

不思議な感覚が得られ、徐々に体がリラックスモードに移行しやすくなります。就寝前の数分など、短い時間から始めましょう。

1-3. 即効性のある「温める」ケア

自律神経が乱れて交感神経が優位な状態(緊張状態)が続いてしまうと、血管が収縮しがちになり末端が冷えます。そこで効果的なのが「温める」こと。

•入浴の際は、ぬるめのお湯(38~40度)に15分ほどゆっくり浸かる。

•時間がないときは、足湯蒸しタオルを首の後ろにあてるなどで対処する。

温かいタオルを首元に当てると、首筋の筋肉がほぐれて血行がよくなるため、一時的な体調不良やイライラの緩和にもつながりやすいです。

1-4. 軽い有酸素運動でリズムを整える

ストレッチ専門家としては、筋肉の柔軟性を高めることに加えて有酸素運動もおすすめしたいポイントです。ウォーキング・軽いジョギング・ヨガなどを取り入れることで、呼吸が深まり、副交感神経が優位になりやすくなります。できれば朝日を浴びながらウォーキングをすると、体内時計がリセットされ、1日の自律神経バランスを整えるきっかけになりやすいでしょう。

1-5. 生活リズムの見直し

夜型生活や不規則な食事、寝る前のスマホやパソコン使用などは自律神経を乱す大きな要因。対処療法だけでは追いつかない場合もあるため、生活リズムそのものを見直すことが必要です。下記のポイントを意識すると効果的です。

起床時間・就寝時間を一定に保つ

就寝前1時間はスマホやPCを見ない(ブルーライトが交感神経を刺激)

寝る3時間前までに夕食を済ませる

いきなり完璧を目指す必要はありません。まずは、毎日10分でも早く寝るよう心がけるなど、小さな変化を積み重ねましょう。

2.原因

自律神経が乱れる原因は多岐にわたりますが、代表的なものは「ストレス」「生活リズムの乱れ」「運動不足」「栄養バランスの偏り」などが挙げられます。対処法だけを先に知っても、根本的な原因を理解していないと、また同じ状態に戻ってしまいがちです。ここでは、主な原因をもう少し深堀りして解説します。

2-1. ストレス過多

仕事や人間関係、家庭環境など、さまざまなストレス要因が重なると、交感神経が常に高ぶってしまい、体も心も休めない状態になります。睡眠不足が続いたり、落ち着かない気持ちになりやすくなるのは、ストレス過多による自律神経の乱れが一因です。

2-2. 生活リズムの乱れ

夜更かしや不規則な食生活、寝不足などにより、体内時計がリセットされにくくなると、自律神経の調節がスムーズに行えなくなります。特に、夜勤やシフト制の仕事に従事している人は、生活リズムが安定しにくいので、意識的にリズムづくりの工夫が必要です。

2-3. 運動不足

体を動かす機会が減ると、筋肉が硬直し血行が悪くなりがちです。血行不良は自律神経の乱れを助長し、疲れやだるさを感じやすくなります。とりわけデスクワーク中心の方は、座りっぱなしや同じ姿勢で首肩まわりがガチガチに。そこから頭痛や不眠につながるケースも珍しくありません。

2-4. 栄養バランスの偏り

忙しいからといってコンビニ食や外食中心にすると、ビタミンやミネラルなどの必須栄養素が不足し、体内バランスを保てなくなります。結果として免疫力が落ち、自律神経も乱れやすくなるという悪循環に陥ることがあります。

3.予防

原因がわかったところで、自律神経を日常的に整えやすくする「予防策」を確認してみましょう。乱れてから対処するより、できる限り乱れにくい生活基盤を整えておくことが理想です。

3-1. 日光を浴びる習慣

体内時計を整えるために有効なのが「朝の光」をしっかり浴びることです。できれば起床後30分以内にカーテンを開け、ベランダや庭などで数分でも日光を浴びると、脳内のセロトニン分泌が促されます。このセロトニンが、夜にはメラトニンに変換されて良質な睡眠をサポートしてくれるのです。

3-2. 規則正しい食習慣

朝食を抜いてしまうと、血糖値が乱高下しやすくなり、自律神経のバランスも崩れやすくなります。朝は軽めでもよいので、タンパク質やビタミンをしっかり摂取することが望ましいです。納豆や卵、ヨーグルト、フルーツなど、手軽に用意しやすい食材を活用してみてください。

3-3. ストレスコントロール

予防の観点から、あらかじめストレスを溜めすぎない工夫も大切です。自分の「ストレス発散法」を見つけるのは効果的。

音楽鑑賞映画鑑賞

軽い運動や趣味

アロマテラピーマッサージ

人によっては家でゆっくり読書をしたり、自然の中を散歩するだけでも癒やされるはず。自分が「これをすると気分が軽くなる」というものを意識して持っておきましょう。

4.継続するためのコツ

対処法や予防策がわかっていても、続けられなければ意味がありません。ここからは、自律神経を整える方法を無理なく継続するためのポイントを紹介します。

4-1. 目標を小さく設定する

いきなり「毎日1時間ウォーキング」「週5回ジム通い」などの高い目標を立てると、モチベーションが続かず挫折しがちです。まずは「朝5分のストレッチ」「仕事中に1時間おきに立ち上がる」など、手軽にできる小さなステップから始めると長続きしやすいでしょう。

4-2. 記録をつける

アプリや手帳に、日々の運動や食事、睡眠時間、気分の変動などをメモしておくと、達成感が得られます。「今日もウォーキング20分できた」「昨晩はしっかり寝られた」といった小さな成果の積み重ねが、自分のやる気を維持する原動力になります。

4-3. 周囲のサポートを得る

家族や友人にも、自律神経を整えるための取り組みをしていることを話してみましょう。周囲が理解してくれると、無理をしなくてすむ環境が整ったり、一緒にウォーキングやストレッチをしてくれることもあるかもしれません。モチベーションを高め合うパートナーがいると、継続がぐっと楽になります。

4-4. 自分にご褒美をあげる

継続には「楽しさ」や「ご褒美」も大事です。一定期間頑張れたらちょっとおいしいものを食べるとか、欲しかった雑貨を買うなど、自分に合ったご褒美を設定するのも一つの方法。自律神経を整える取り組みを、あくまでポジティブに続けていくことを心がけましょう。

5.どうしても解決できない場合は早めに専門家へ相談

自律神経の乱れを自力で対処しようとしても、なかなかうまくいかない場合や、症状が重いときは、早めに専門家の力を借りることも重要です。

医師や心療内科、精神科に相談する

整体やカイロプラクティックの専門家に診てもらう

関連:出張整体ストレッチのメリット

カウンセリングで日常のストレスや悩みを整理する

特に、めまい、耳鳴り、不眠、動悸、強い倦怠感などが続く場合は、自己流のケアだけでは危険なケースもあります。一時的に薬を処方してもらい症状を緩和することで、より根本的な治療や生活改善に集中しやすくなることもあるでしょう。無理をせず「早めに専門の力を借りる」ことは決して恥ずかしいことではありません。

まとめ

自律神経を整える方法

深呼吸と簡単なストレッチ: 腹式呼吸に慣れるだけでも大きな効果。首肩を軽く回すストレッチもおすすめ。

自律訓練法: 手足の温度や重さをイメージするリラクゼーション。就寝前など短時間で始められる。

温めケア: ぬるめのお風呂、足湯、蒸しタオルなどで血行促進。首元を温めると即効性が高い。

軽い有酸素運動: ウォーキングやヨガで呼吸を深め、副交感神経を優位に。朝日を浴びる習慣づくりにも。

生活リズムの再点検: 夜更かしやスマホの見すぎをやめ、就寝時間・起床時間を安定させる。

原因

•ストレスの蓄積、生活リズムの乱れ、運動不足、栄養バランスの偏りなど、多彩な要因が絡み合って自律神経は乱れがち。

予防

日光を浴びる習慣: セロトニンを増やし、体内時計をリセット。

規則正しい食生活: 朝食を抜かず、ビタミンやミネラルをしっかり摂取。

ストレスコントロール: 自分なりのリラックス法や気分転換方法を見つける。

継続するためのコツ

目標を小さく設定: 5分のストレッチや軽いウォーキングなど無理なく始める。

記録をつける: 達成感を得られ、モチベーション維持につながる。

周囲のサポート: 家族や友人に協力してもらい、一緒に行うと続けやすい。

自分へのご褒美: 頑張った自分をねぎらうことで継続力アップ。

専門家へ相談

•どうしても良くならない場合や、症状が激しく日常生活に支障が出るときは、医療機関・カウンセリング・整体など、専門家の力を早めに借りるのがおすすめ。

自律神経の乱れは、現代を生きる多くの人にとって他人事ではありません。しかし、生活のちょっとした工夫や簡単なケアを続けることで、想像以上に早く体調やメンタルの改善を実感できる場合があります。自分自身のペースに合わせながら、無理せず取り組んでみてくださいね。

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ダイエット検定の元試験官であり、世界13ヶ国以上の国籍、1~82歳の幅広い世代を担当。

▽所有資格
・日本ダイエット健康協会認定 生活アドバイザー
・日本ダイエット健康協会認定 プロフェッショナルアドバイザー
・日本ダイエット健康協会認定 ダイエットインストラクター
・日本ダイエット健康協会認定 コーディネーター
・MGA認定 コアバランスストレッチ
・国際ライセンス ITEC認定 解剖生理学