日常生活や仕事でパソコンやスマホを長時間見続けることで、目の疲れからくるめまい・吐き気に悩む方は多いかと思います。結論をいうと、眼精疲労を効果的にケアすれば、これらの不快症状は緩和できます。
実は、私自身も長年のパソコン作業で同じような症状に苦しんだ経験がありましたが、正しいストレッチや休息法を取り入れるだけで大きく改善しました。本記事では、今すぐできる対処法から原因、そして再発防止のためのコツまで徹底解説します。
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目次(Contents)
1.眼精疲労の今すぐできる対処法
症状の緊急度が高い方や、すでに「めまい」や「吐き気」を感じていてつらい方は、まず以下の対処法を実践してみてください。根本原因の解説や予防策は後述いたしますが、まずは不快症状を緩和することが大切です。
①目を閉じて深呼吸をする
目の疲れによる自律神経の乱れを抑え、体をリラックスさせます。静かな場所でゆっくりと鼻から息を吸い、口から吐く。この際、肩の力を抜き、首回りをリラックスさせるとより効果的です。
②ホットタオルで温める
蒸しタオルや使い捨てホットアイマスクなどを使い、眼周辺の血行を促進します。血行が良くなることで疲労物質が流れやすくなり、痛みや吐き気を和らげる効果が期待できます。
③首・肩まわりの簡単ストレッチ
眼精疲労は姿勢の悪化や肩こりとも密接に関係しています。座ったままできるストレッチをすることで、めまいを軽減する効果も期待できます。具体的には、肩を回す、首を左右・前後にゆっくり傾けるなど、痛みを感じない範囲で行いましょう。
④十分な水分補給
脱水状態になると血液循環が悪くなり、目の血流も低下します。こまめな水分補給により血行を良くし、めまい・吐き気の原因となる疲労物質が排出されやすくなります。冷たい飲み物よりは常温か温かい飲み物がおすすめです。
⑤休息をとる・体を横にする
めまいや吐き気が強い場合は、作業を一時中断して安全な場所で体を横にしてください。無理に動いてしまうと、症状の悪化や転倒のリスクがあります。周囲に人がいる場合は、声をかけて手助けしてもらいましょう。
2.原因:なぜ眼精疲労でめまいや吐き気が起こるのか?
対処法を知った後は、なぜ眼精疲労がめまい・吐き気につながるのかを理解しておくことが重要です。原因を知れば、より的確なセルフケアが可能になります。
長時間の近距離作業による視調整の負担
パソコン作業やスマホ閲覧など、近い距離にピントを合わせ続けると、目の筋肉(毛様体筋など)が酷使されます。これが眼精疲労に直結し、自律神経の乱れを誘発。結果として、めまいや吐き気を引き起こす場合があります。
姿勢の悪化による血行不良
長時間パソコンに向かっていると、首や肩が前に出やすくなり、首こり・肩こりを招きます。すると頭部への血液循環が悪化し、眼精疲労をさらに悪化させ、めまい・吐き気のリスクが高まります。
自律神経の乱れ
目の疲れがたまると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れやすくなります。視覚刺激の過剰や長時間の集中によるストレスが原因となり、めまい・吐き気といった自律神経症状が出ることも少なくありません。
睡眠不足と精神的ストレス
スマホやパソコンを就寝前まで見続ける習慣があると、寝付きが悪くなり、深い睡眠を妨げます。慢性的な睡眠不足は、眼精疲労だけでなくストレス耐性も低下させ、自律神経を乱れやすくし、めまいや吐き気を起こしやすい状態になります。
3.予防:眼精疲労からくるめまい・吐き気を防ぐには
原因を理解したうえで、日常的にできる予防策を取り入れることが大切です。以下のポイントを意識するだけで、めまいや吐き気のリスクを大きく下げることができます。
定期的な休憩と「20-20-20ルール」
近距離作業が多い方は、20分に一度20秒間、20フィート(約6m)先を見つめる「20-20-20ルール」を意識しましょう。これは海外で推奨されている目の負担軽減策です。もし難しければ、最低でも1時間に1回は画面から目を離し、遠くを見るようにしてみてください。
パソコン・スマホの使用環境を整える
画面の高さを目線の高さに合わせ、椅子の高さや机の位置を最適化します。また、部屋の照明が暗すぎたり眩しすぎたりしないかもチェックし、画面の輝度や文字サイズも調整しましょう。ブルーライトカットメガネも有効です。
適度なストレッチ・軽い運動
首や肩のストレッチを定期的に行うことで血流を促進し、眼精疲労を軽減できます。特に肩甲骨まわりを意識したストレッチや、軽いウォーキングなどの全身運動が効果的です。1日15分程度でも習慣にすることで、蓄積する疲労を軽減します。
十分な睡眠とリラックス時間の確保
スマホの使用は寝る30分〜1時間前にはできるだけ控え、ゆったりとした音楽や読書でリラックスできる時間を確保すると良いでしょう。睡眠の質が向上すれば、眼精疲労の回復や自律神経の安定につながります。
水分と栄養バランスを重視する
目や脳、筋肉の働きには十分な水分と栄養が必要です。抗酸化作用のあるビタミンA・C・E、またはルテイン・アントシアニンを含む食品を日常的に摂り入れるのもおすすめです。
4.継続するためのコツ:三日坊主を防ぐ方法
どんなに有効な対策でも、継続できなければ意味がありません。以下のコツを取り入れて、無理なく続けられる仕組みを作りましょう。
タイマーやアプリを活用
一人で「休憩しよう」と思っていても忘れてしまいがちです。スマホやPCのタイマー機能やアプリでアラームを設定し、定期的に休憩を取れるようにすると、意識の高い人でなくても続けやすくなります。
「ながら運動」でハードルを下げる
仕事中に5分間だけ席を立ってストレッチをする、テレビを見ながら軽く首を回すなど、日常の流れの中に運動を取り入れましょう。「ついで」に行う運動なら、意識しなくても習慣化しやすくなります。
仲間やSNSで共有する
一人だとモチベーションが下がりやすい場合は、同じ悩みを持つ友人やSNS上のコミュニティで状況を報告し合いましょう。励まし合うことで続けるモチベーションが高まります。
目に見える形で進捗を記録
カレンダーや手帳に「休息を取った」「ストレッチを行った」とチェックを入れる習慣をつけると、達成感が得られ、続けようという意欲がわきます。
完璧を求めすぎない
「毎日必ず30分運動しなくちゃ」とハードルを上げすぎると、続けるのがつらくなります。1回2分でも良いので、とにかく続けることを最優先にしましょう。
5.どうしても解決できない時や継続できない時は早めに専門家へ相談
ここまでの対策を試してもなかなか症状が改善しなかったり、どうしてもめまい・吐き気が酷くて生活に支障が出たりする場合は、眼科や整形外科、整体やストレッチ専門店などに相談することをおすすめします。
特に、普段から頭痛や肩こりが強く、目の痛みや視野の異常を感じる方は、ただの眼精疲労と自己判断せず早期の受診を行いましょう。
整体やストレッチ専門店では姿勢矯正などを通して血行の改善や筋肉の張りを緩和する施術を受けることができ、眼精疲労が原因となる不調を和らげるのにも有効なケースがあります。早期の専門家による診断と治療は、将来的な悪化を防ぎ、より良い生活を送るための大きな手がかりとなります。
まとめ
最後に要点を振り返ってみましょう。
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①対処法をまず実践する
→ めまい・吐き気が強いときは、すぐに目を閉じて深呼吸・ホットタオル・ストレッチ・水分補給・休息を行いましょう。症状の悪化を防ぎ、早期に緩和するのが最優先です。 -
②原因を知る
→ 長時間の近距離作業、姿勢の乱れ、睡眠不足などが眼精疲労を深刻化させます。原因を理解することで対策の効果が高まります。 -
③予防策を取り入れる
→ 20-20-20ルールや適切な作業環境、十分な睡眠や栄養バランスなど、日常生活でできる小さな改善が積み重なることで症状の再発を防げます。 -
④継続するコツを押さえる
→ タイマーやアプリを活用したり「ながら運動」を心がけることで、対策を習慣化しやすくなります。「毎日必ず30分」という完璧主義は避け、できる範囲で続けてみましょう。 -
⑤専門家への相談をためらわない
→ なかなか症状が良くならない場合や、生活に支障をきたすほどのめまいや吐き気がある場合は眼科や整形外科整体やストレッチ専門店などに相談へ。重度の眼精疲労が疑われる場合は専門クリニックの受診も考慮しましょう。
眼精疲労からくるめまい・吐き気は、適切なセルフケアで大きく改善できるケースが多いのですが、放置してしまうと生活の質(QOL)がどんどん下がってしまう恐れがあります。ぜひ上記の方法を試してみて、少しでも早く不快な症状から解放されることを願っています!